演奏家(プロ活動) 日本
日本チェロ協会会報 第55号 (2020年4月14日)より
1. 近況を教えてください 昨年の夏に3 年弱のフランス留学を終え、完全帰国しました。
・留学中のことをお聞かせください 留学2 年目からは郊外のヴェルサイユに引っ越したのですが、本当に素敵な街で、そこで暮らした何気ない日々が一生の思い出になりました。空気が美味しくてのどかな街並みで、朝焼けや夕焼けも美しい所でした。学校からヴェルサイユに帰ってくると、いつもほっとして暖かい気持ちに包まれました。何にも代え難い忘れられない日々です。暮らす街から貰うアイデアやインスピレーションがあるという事も素晴らしい学びになりました。フランスで師事していたMarie-Paul Milone(マリー= ポール・ミロンヌ)先生は、とても面倒見が良く、エネルギーに満ち溢れた女性でした。手取り足取り教えて下さり、レッスンは毎回全く妥協が無く、あまりの厳しさに落ち込んだりすることも多々ありました。音楽的な事、テクニック的な事は勿論教えて頂きましたが、1 番ベースとなっていたのは身体の使い方についてですね。身体の動きは無意識にやっている事が多いので、それらを直す作業は本当に大変でチェロを弾くこと自体が難しくなった時期もありました。試行錯誤の毎日でしたが、彼女の教えはチェロを弾く上で今もずっと助けになっています。帰国後はソロや室内楽のコンサートの企画、チェロを教えることも始めました。久しぶりの日本での生活を満喫しています。やっぱり日本はご飯が美味しいです!
2. チェロを始めたきっかけを教えて頂けますか? 5 歳の頃、母に教会のミサに連れて行ってもらった際、偶然その日はスロバキアから弦楽合奏団が来て演奏をしていました。それを見て「あの大きい楽器(チェロ)がやりたい!」と言ったそうです。その後両親に小さなチェロを買ってもらってレッスンに通うようになりました。初めてキラキラ星を弾けた時の嬉しさは今でも覚えています。
3. 一番ワクワクするときは、どんなときですか? 自分がリスペクトする演奏家の方とアンサンブルする時。沢山刺激をもらえるし、とにかく楽しくて熱い気持ちになります。
4. チェロ以外に好きなことはありますか? お買い物をしたり、化粧品を集めるのが好きです。あとはとてもインドア派なので、休みの日はのんびりしながらNetflix で映画やアニメなどを見るのが好きです。
5. 先日のコングレスの感想をお聞かせください チェロ協会のコンサートへの出演は初めてだったのでリハーサルからとても緊張していましたが、素晴らしいチェリストの皆さんとの共演は本当に楽しかったです。プログラムの中のピアソラの「ブエノスアイレスの四季」は大好きな曲で、ずっと弾いてみたかったので、チェロアンサンブルで演奏できたことはとても貴重な経験になりました。
・共演者、演奏曲について ほとんどの皆さんが初共演でしたが皆さん本当に素晴らしいチェリストで、沢山のインスピレーションを頂いて刺激的な時間でした。リハーサルも本番も、良い緊張感の中でアンサンブルを楽しむ事が出来ましたし、様々な曲に取り組めたのも貴重な経験となりました。それと、ストュチェフスキーの「スリー・フォー・スリー」という曲は知らない曲で録音もどこにもなく、どんな曲なのかどんなニュアンスで弾くのか等、共演者の方と一緒に想像しながら取り組んだことも印象深いです。この曲は3 本のチェロの為の曲だったのですが、まずは3 人集まって音出しをしてみて、その後スコアを見ながらここはこうしよう、このぐらいのテンポで、など細かく少しずつリハーサルを進めました。どのような曲なのか、皆で想像力を働かせながら曲作りをしたのは新鮮で楽しかったです。
6. 今後どのようなチェリストとして活動していきたいですか? まだ帰国して活動を始めたばかりなので分からない事ばかりですが、一つ一つの演奏を大切にしていけるようなチェリストになりたいです。日々学び続ける姿勢を忘れずに成長し続けていきたいです。
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日本チェロ協会会報 第55号 (2020年4月14日)より
1. 近況を教えてください
昨年の夏に3 年弱のフランス留学を終え、完全帰国しました。
・留学中のことをお聞かせください
留学2 年目からは郊外のヴェルサイユに引っ越したのですが、本当に素敵な街で、そこで暮らした何気ない日々が一生の思い出になりました。空気が美味しくてのどかな街並みで、朝焼けや夕焼けも美しい所でした。学校からヴェルサイユに帰ってくると、いつもほっとして暖かい気持ちに包まれました。何にも代え難い忘れられない日々です。暮らす街から貰うアイデアやインスピレーションがあるという事も素晴らしい学びになりました。フランスで師事していたMarie-Paul Milone(マリー= ポール・ミロンヌ)先生は、とても面倒見が良く、エネルギーに満ち溢れた女性でした。手取り足取り教えて下さり、レッスンは毎回全く妥協が無く、あまりの厳しさに落ち込んだりすることも多々ありました。音楽的な事、テクニック的な事は勿論教えて頂きましたが、1 番ベースとなっていたのは身体の使い方についてですね。身体の動きは無意識にやっている事が多いので、それらを直す作業は本当に大変でチェロを弾くこと自体が難しくなった時期もありました。試行錯誤の毎日でしたが、彼女の教えはチェロを弾く上で今もずっと助けになっています。帰国後はソロや室内楽のコンサートの企画、チェロを教えることも始めました。久しぶりの日本での生活を満喫しています。やっぱり日本はご飯が美味しいです!
2. チェロを始めたきっかけを教えて頂けますか?
5 歳の頃、母に教会のミサに連れて行ってもらった際、偶然その日はスロバキアから弦楽合奏団が来て演奏をしていました。それを見て「あの大きい楽器(チェロ)がやりたい!」と言ったそうです。その後両親に小さなチェロを買ってもらってレッスンに通うようになりました。初めてキラキラ星を弾けた時の嬉しさは今でも覚えています。
3. 一番ワクワクするときは、どんなときですか?
自分がリスペクトする演奏家の方とアンサンブルする時。沢山刺激をもらえるし、とにかく楽しくて熱い気持ちになります。
4. チェロ以外に好きなことはありますか?
お買い物をしたり、化粧品を集めるのが好きです。あとはとてもインドア派なので、休みの日はのんびりしながらNetflix で映画やアニメなどを見るのが好きです。
5. 先日のコングレスの感想をお聞かせください
チェロ協会のコンサートへの出演は初めてだったのでリハーサルからとても緊張していましたが、素晴らしいチェリストの皆さんとの共演は本当に楽しかったです。プログラムの中のピアソラの「ブエノスアイレスの四季」は大好きな曲で、ずっと弾いてみたかったので、チェロアンサンブルで演奏できたことはとても貴重な経験になりました。
・共演者、演奏曲について
ほとんどの皆さんが初共演でしたが皆さん本当に素晴らしいチェリストで、沢山のインスピレーションを頂いて刺激的な時間でした。リハーサルも本番も、良い緊張感の中でアンサンブルを楽しむ事が出来ましたし、様々な曲に取り組めたのも貴重な経験となりました。それと、ストュチェフスキーの「スリー・フォー・スリー」という曲は知らない曲で録音もどこにもなく、どんな曲なのかどんなニュアンスで弾くのか等、共演者の方と一緒に想像しながら取り組んだことも印象深いです。この曲は3 本のチェロの為の曲だったのですが、まずは3 人集まって音出しをしてみて、その後スコアを見ながらここはこうしよう、このぐらいのテンポで、など細かく少しずつリハーサルを進めました。どのような曲なのか、皆で想像力を働かせながら曲作りをしたのは新鮮で楽しかったです。
6. 今後どのようなチェリストとして活動していきたいですか?
まだ帰国して活動を始めたばかりなので分からない事ばかりですが、一つ一つの演奏を大切にしていけるようなチェリストになりたいです。日々学び続ける姿勢を忘れずに成長し続けていきたいです。