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矢口 里菜子

矢口 里菜子 やぐち りなこ

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日本チェロ協会会報 第43号(2015年4月17日発行)より

  • 1.近況を教えてください 

 1月末にドイツより帰国いたしまして、有り難いことにリサイタルやコンチェルトでベテランの演奏家の方々とご一緒させて頂く機会が続いております。春以降は室内楽や、在京オーケストラのエキストラにもお声かけいただいていますので、経験の幅がさらに拡がりそうです。

2.チェロを始めたきっかけを教えて頂けますか?
 両親ともにチェロを弾いておりましたので、分数楽器が弾ける身体の大きさになったときに自然と始めました。

3.一番ワクワクするときは、どんなときですか?
 演奏依頼を頂いたときや、新たなレパートリーに取り組むときです。プレゼントやお手紙を開封するときのような気持ちになります。

  1. 4.ドイツ・ドレスデン音楽大学に留学されていましたが、その時のエピソードなどを教えて頂けますか。

 ゼンパー歌劇場がほぼ毎日開いており、シュターツカペレドレスデンを含め、一流の音楽やオペラを生活の一部として聴きに行けたことが、留学して一番糧となった経験でした。興味のあるコンサートがあれば他の街へも度々出かけました。最も強く記憶に残っているのは、ヤンソンス指揮バイエルン放送響のコンサートを、たまたま関係者席を頂いて一番前で聴かせて頂いたことです。ヨーヨーマがソリストのシューマンの協奏曲も素晴らしかったですし、後半のチャイコフスキー悲愴では、ドイツのオーケストラの真髄というか、まさにオケ全体が肩を組んで迫ってくるような響きに、恐怖を感じるほど感動しました。なぜ音楽においてドイツがトップクラスなのか、私は日本人のチェリストとして何が出来るのか、度々考えさせられました。

  1. 5.今後どのようなチェリストとして活躍していきたいか教えてください

 これまでの音楽ファンの方々にももちろんですし、同世代や、さらに若い聴衆にも楽しみに聴きにきて頂けるようなチェリストになれたらと思っております。とある方のレッスンで「演奏家は舞台でお客様に夢を見せなければいけないのだから」という言葉を聞きました。こういう言葉にすると少しくすぐったいような感じもしますが、それが表現者のつとめなのではと思いますので、少しでもそれが出来るよう更に自分を磨いてゆきたいです。